相続に直面する機会は、人生で何度もある事ではありません。故に何かと「わからないこと」が多く、また不安に感じるところも多いかと思います。
代々、財産の引き継ぎが行われている家では、「段取りよく」相続の「準備」が行われております。
財産所有者が「教育」も兼ねて、相続人である次代と話を進めております。
一昔前に比べて我が国「日本」も先進国となり、財産の引き継ぎをする家庭も増えてきました。
しかし、その引き継ぎの準備が十分に整っていないと感じざるを得ません。。。
このようなことを踏まえて「相続」に関することを綴っていきたいと思います。
相続はいつ発生するのでしょうか?
それは財産を所有する方の死によって始まります。
死により人を「あの世」に送り出すということは、感情面、それと実務的な手続きの両面において、とても大変なことです。
また、相続が発生したことにより、今までは仲が良かったにもかかわらず、相続をきっかけに仲違いをしてしまうということも多数例をみてきました。
これが起こると更に「精神面」でも、かなり大変なことになっていきます。
「自分のところは大丈夫!」と思われる方もいるとは思いますが、そう思っていて、仲が良かった兄弟間の関係が崩壊してしまった例は数知れず見てまいりました。(涙)
そのようなことを避けるためには、財産所有者を含めて生前に相続人になるであろう人(推定相続人と言います)とよく話し合うことが重要となってきます。
「死」というナーバスな問題が主であるために、なかなかそのような話し合いの場を設定しづらいと思います。
しかし、何事もそうですが、物事が起きてから慌てふためくよりも、準備をして物事に臨む方がスムーズに事が運ぶのは間違いありません。
相続が発生するとやらなくてはならないことがたくさんあります。
年金や健康保険などの「役所関係の手続き」に始まり、
4ヶ月以内に亡くなられた方の準確定申告を、
10ヶ月以内に相続税の申告を終わらせる必要があります。
10ヶ月なら時間的に余裕があると思われる方もおられるかと思いますが、10ヶ月なんてあっという間です。
その間に遺産分割協議から相続登記、相続税申告及び納税まですべて終わらせなければならないのです。
中でも遺産分割協議には一番時間がかかり、「相続」が「争族」に変わってしまうところでもあります。
相続は頻繁に起こる出来事ではないので、あまりピンとこないことかもしれません。極端なことを言えば相続と身内の死は背中合わせなのです。
故にどうしても現実から目を背けたいという気持ちになるのかもしれません。
しかし、相続が起きてから焦るよりも前もって対策をしておくことに越したことはないのです。
関係者だけでは話がしにくようであれば、私のような専門家を交えて話し合いをする方法も是非、ご検討ください。
戦後50年以上が経ち、勉強家で努力家の多い我が国「日本」は、立派な経済成長を経て経済大国の仲間入りを果たしました。
その結果、以前に比べ財産を残す「裕福な家庭」が増えてきたことは目の前の現実です。しかし、その財産に関する「知識」と「制度」が整っていないことも否定できません。。。
以前に比べて、財産相続にかんする問題も多く目にするようになってきたことも目の前の現実です。
財産を残すということは、自分の大切な人を「幸福にも、不幸にも」することができる ”諸刃の剣” であることを理解して、然るべき道を整えておくことを是非、検討するのはいかがでしょうか。